【真珠のネックレスは必要?】家族に真珠を贈る意味、年齢に応じて買う真珠の色、一生もののネックレスをどこで買う?まで徹底解説
柔らかく美しい光を放ち、いつの時代も愛される美しい宝石である真珠。
女性であれば礼装用のジュエリーとしてひとつは手元に持っておきたいパールネックレスですが、特別な記念日に家族のために贈りたいと考える方も多いのではないでしょうか。
パールネックレスは、相手を想い、幸せを願う心の贈りものです。こちらの記事では、パールネックレスを贈る時期や選び方をご紹介します。
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■ ホワイト系 アコヤ真珠のネックレス
真珠養殖の歴史と真珠の宝石言葉とは?
現代でこそ真珠養殖の技術が発達し、人の手によってその美しさが生み出されるに至っていますが、ほんの少し前まで、どのようにして貝の中で真珠が作られるのかは謎に包まれたままでした。
神秘的なものとされていた真珠であるがゆえに、美しい伝説も語られています。
古代から続く真珠の歴史
数千年前の古くから、自然界に奇跡的に生み出される真珠は人々を魅了してきました。
真珠が作られる過程は長い間未知のものとされていましたが、18世紀に入ると科学の発展とともにヨーロッパを中心に真珠の研究がされるようになり、19世紀から20世紀初頭には世界各地で真珠養殖の試みがなされるようになりました。
真珠養殖を事業として発展させようとする動きも世界各国で見られましたが、成功する国はありませんでした。
日本での真珠養殖の歴史と発展
そのような動きの中で、世界に先駆けて真珠が生み出される過程を解明し真珠養殖の産業化を進めたのが日本でした。
日本では古くから天然真珠が採取されていましたが、明治時代に入り海外貿易の中で天然真珠が高値で輸出されるようになると、真珠を生み出す母貝が乱獲されるようになり、天然真珠の数も激減しました。
世界初の真円真珠の養殖に成功
それを機に真珠養殖の実験が始まり、20世紀初頭には養殖により真円真真珠がジュエリーとして商品化されました。
日本の高度な技術と長い時間をかけて続けられた研究開発のおかげで、その後真円真珠の養殖にも成功し、日本独自の養殖真珠産業は世界的な貢献を果たしていったのです。
真珠の宝石言葉は「純粋・健康・長寿・富」
真珠の持つ宝石言葉には「純粋・健康・長寿・富」などがあります。
母貝がその内側で真珠袋(パールサック)を形成することで生み出される美しい真珠は愛情の象徴であり、大切な家族への贈り物にはぴったりです。
冠婚葬祭の場にパールネックレスを身に着ける理由
ダイヤモンド以前の婚約指輪と言えば真珠の指輪が一般的であり、愛情や誓いといった意味がこめられていました。真珠は生命の繋がりをあらわす宝石のひとつです。
また真珠は涙の象徴とも言われます。人魚が恋人を想って流した涙が水面に弾けて輝く真珠となった、という伝説が由来です。涙のイメージを持つ真珠は晴れの日だけでなくお葬式にも「悲しみを添える」という意味で着用されるのです。
真珠が連なるパールネックレスは冠婚葬祭といったフォーマルな場に相応しいジュエリーです。
真珠のネックレスを家族に贈る意味とは
パールネックレスの描く円は切れ目のない形から縁を結ぶとされ、宝石言葉と合わせて、大切な家族へ健康や幸せのご縁を贈りたいと考える多くの人に愛されています。
私自身、家族からパールネックレスを贈ってもらったひとりです。
大切な祖母からの贈りもの
私が初めて本物の真珠に触れたのは、成人の記念に、大切な祖母がパールのネックレスを贈ってくれた時でした。
それまで手頃なアクセサリーばかりを身に着けていた私には、宝石の知識も何もなく、本物の真珠の持つ輝きに圧倒されるとともに新成人として身の引き締まる思いがしたものです。
大切な祖母からの祝福が込められたパールネックレスから、いつでもあなたの幸せを願っているよ、というメッセージを感じました。優しい光を放つパールネックレスがいつも柔らかい笑顔で迎えてくれる祖母の姿と重なりました。
身に着けるたびに思い出す、祖母のあたたかさ
成人を迎えたころはまだ学生でカジュアルな服装ばかり着ていたため、立派なパールネックレスを身に着ける機会はなかなかありませんでした。しかし大人になった今、冠婚葬祭の場でこのパールネックレスを身に着けないときはありません。
礼装としてのジュエリーという意味ももちろんありますが、離れた場所に暮らす祖母が一緒にいてくれる気がして、見守ってくれている気がしてあたたかい気持ちになるのです。
パールネックレスを贈るということは、想いを贈ること。
そしてパールネックレスを受け取るということは、そこに込められた想いを受け取るということなのです。「美しい宝石をプレゼントする」という以上の意味がそこには存在します。
幸せの時間を共に過ごした真珠のネックレス
結婚式ではウェディングドレスやカラードレスに合わせたアクセサリーを用意したり、結婚式場のものをレンタルするのが一般的ですが、私は自身の結婚式では迷わずパールネックレスを身に着けました。
女性として輝く瞬間に大切なパールネックレスと過ごすことができ、とても幸せでした。遠方から出席してくれた祖母の嬉しそうな顔をとてもよく覚えています。
真珠のネックレスとウェディングドレス
成人の日、パールネックレスを贈ってくれた時に祖母と一緒に暮らしていた祖父は結婚式の半年前に亡くなり、ウェディングドレス姿を見てもらうことは叶いませんでしたが、披露宴会場のご厚意で祖母の隣に席を用意していただき写真を飾りました。
会場で祖母と一緒に、パールネックレスを身に着けた私の晴れの姿をきっと見ていてくれたと思っています。
母から娘へ、真珠のネックレスに願いを繋いで
パールネックレスは笑顔の時も悲しみの時も、いつも私に寄り添い、一緒に大切な時間を重ねてきました。このパールネックレスは娘が大きくなった時に引き継ぐつもりでいます。
祖母との思い出を語りながら、丁寧に、そこに込められた物語のバトンを繋いでいきます。
祖母が私の幸せを願い、あたたかい愛情で包んでくれたように、私もまた娘の幸せをいつまでも願い続けます。成人の日に、パールネックレスという素晴らしい贈り物を選んでくれた祖母には感謝の気持ちでいっぱいです。
真珠のネックレスは時間がたつほどに深まる愛情の贈りもの
大切な娘や孫への贈りものとしてパールネックレスを考えているけれど、気に入ってもらえるか心配、という方もいるかもしれません。
特にまだ若いうちは私がそうであったように、その価値になかなか気づくことはできないかもしれません。しかしだからこそ、長く手元に残るパールネックレスを通じて、いつまでも変わらない想いを伝えられるのです。
真珠一粒一粒に心をこめて、大切な想いと愛情を贈ってみてはいかがでしょうか。
真珠のネックレスを買うのに最適な年齢や真珠の色は?
人生の節目にパールネックレスを贈れば、その思い出は心の中で輝き続けます。
一般的に、贈りものでは明るい色味のものをイメージされる方が多く、成人や結婚の記念として相応しいのはもちろんのことですが、年を重ねたからこそ似合うようになるグレーパールネックレスやクロチョウネックレスも素敵な贈りものになります。
パールネックレスを贈るのに最適な時期を見ていきましょう。
高校卒業のお祝いに初めての真珠のネックレスを
礼装の準備のひとつとしての真珠のネックレス
高校を卒業する18歳という年は初めて身に着けるパールネックレスを贈るのに最適な時期です。制服がなくなりフォーマルな服装を用意することになるため、同じタイミングでパールネックレスを持っておくと礼装として大変便利です。
本物のジュエリーに初めて触れる機会になる
多くの女性が高校卒業を機にアクセサリーを身に着ける機会が増えます。日常的なファッションを楽しむためのアクセサリーと礼装として用いる本物のジュエリーとの違いを知る機会にもなります。
初めての一本には白を基調とした明るい色のパールネックレスが良いでしょう。流行り廃りがなく、今後様々な場面で活躍してくれます。
成人の記念のプレゼントに真珠のネックレスを贈る
大人の女性のマナーとして
成人を迎えると親戚や知人の冠婚葬祭の場に出席する機会が増えてきます。身だしなみを整え、場に合わせた装いをすることは大人の女性としてのマナーです。
新成人としての一歩を踏み出す節目にパールネックレスを贈れば、贈る側も贈られる側も思い出深いものになります。
新成人のお守りとして
また真珠は強い守護力を持つと言われます。新成人を迎え、これから社会へ出るための準備をする女性へのお守りとして贈るのもとても素敵です。
先述のように、私がパールネックレスを贈ってもらったのも成人の記念でした。
新社会人として社会へ出ていく時
きちんとした印象を与えたい場面に
社会へ出るとますます交友の場が広がります。会社のパーティーや取引先との食事などの場面では、服装ひとつで会社全体のイメージが変わってしまうこともあります。
パールネックレスを身に着ければ、派手過ぎずきちんとした印象を与えることができるでしょう。
どのドレスにも合わせられる万能なジュエリーとして
職場の同僚の結婚式に招待される機会も増えてきます。手頃な価格のアクセサリーであればいくつも揃えることができますが、本物のジュエリーとなると若いうちはそうもいきません。
シンプルなパールネックレスはドレスの色や柄を選びません。たくさんのジュエリーを持たなくてもどのようなドレスにも合わせることができ、祝福の場に相応しい装いになります。
結婚のお祝いには嫁入り道具やお守りの意味をこめて
結婚式のウェディングドレスに真珠のネックレスを身に着ける
結婚式のドレスにパールネックレスを合わせたいと考える花嫁は多くいます。それが家族からの贈りものであれば、いっそう幸せなひとときになるでしょう。
結婚式の美しい姿の写真はずっと手元に残ります。写真を見るたびに、パールネックレスに幸せな気持ちを重ねていくことができます。
新しいご縁を繋ぐ娘へのお守りに
結婚して親のもとを離れる時、娘の幸せを願って贈るにはパールネックレスはぴったりです。新しく家族をつくる娘へのお守りにもなり、お嫁入りしてもあなたはいつまでも私たちの大切な娘だよ、という母からの気持ちを贈ることもできます。
結婚すると母娘で出かける機会も少なくなってしまうものです。結婚前の最後の記念に、一緒にお店でパールネックレスを選ぶというのも素敵な思い出になります。
33歳・37歳の厄除けにはグレーパールネックレスを
30代の厄除けのお守りに
女性の厄年の年齢は本厄で19歳、33歳、37歳、61歳です。厄年は心身の不調が出やすい年であるため、邪気を払い、健康と幸せを願うために、お守りの意味を持つ真珠を贈るのがぴったりです。
特に33歳はこの中でも特に災いに見舞われやすい「大厄」とされています。
増え始める葬式には真珠の色を区別して身に着ける
30代は慶事だけでなく、身内の弔事が少しずつ増えていく年でもあります。葬式に身に着ける真珠として明るい色のものと区別してグレーパールネックレスを持つことで、故人への感謝を積み重ねることができます。
50代からの正装には黒蝶真珠を使ったネックレスを
代々引き継ぐジュエリーとしてのクロチョウ真珠のネックレス
50代以降に新しくパールネックレスを購入するのならクロチョウパールネックレスがおすすめです。主に南国タヒチで養殖されている黒蝶真珠は巻きが厚くしっかりしているため、美しい状態のまま長く使用することが可能です。
代々引き継ぐジュエリーとしても、丈夫なクロチョウパールネックレスはぴったりです。
黒蝶真珠は葬儀以外の場でも使える
年齢を重ねると共に明るい色のパールネックレスを身に着けるのに抵抗が出てくる方も多いかもしれません。クロチョウパールネックレスなら落ち着いた色合いで品のある美しい装いになります。
黒蝶真珠はその色合いから葬儀などの弔事にのみ使用すべきものというイメージがあるかもしれませんが、そのようなことはありません。慶事の華やかな席でも身に着けることができます。
年を重ねてからも、夫婦の末長い幸せを願って
真珠婚式を迎える両親や娘夫婦へのプレゼントに
結婚記念日にはその年数ごとに名前がつけられています。結婚30周年は真珠婚と呼ばれます。貝の中で長い年月をかけて美しく育まれる真珠のように、30年間共に過ごしてきた夫婦の絆を思い合うのが真珠婚です。
夫から妻へ贈るだけでなく、両親や娘夫婦へのプレゼントとして選ぶのも素敵です。
母へ贈る還暦祝いや退職記念のネックレスとして
現代の60代は還暦や退職を迎えてもまだまだ元気な方が多く、日常的なお出かけや旅行を楽しむ方ばかりです。
いつまでも若々しく健康に過ごしてね、という気持ちをこめて、これからの人生に華を添えるプレゼントとしてパールネックレスを贈るのはいかがでしょうか。
一生ものの真珠のネックレスはどこで買う?大切にしたい選び方
一口にパールネックレスといっても、その種類は様々です。
インターネット上では格安のパールネックレスも多く販売されていますが、大切な家族に贈るのなら安易に値段だけで決めるのではなく、品質や購入後のメンテナンスのしやすさを考慮して決めることが大切です。
真珠の価値や価格を決める評価基準は
真珠は巻き・形・テリ・キズ・色・サイズによって評価されます。巻き(真珠層の厚さ)・形(丸みや凹凸)・テリ(光沢や透明感)・キズ(目立つかどうかなど)が品質的要素であり、サイズは価格的要素です。これらの総合評価によって真珠の価値や価格が決められます。
パールネックレスの場合はさらに一連の真珠の統一具合を表す連相も評価基準に加わります。連相が揃っているほど見た目が美しくなり、その分評価も高くなります。
長持ちする真珠のネックレスはどのように選ぶ?
パールネックレスを美しい状態で長持ちさせるためには品質の良いものを選ぶことが大切です。
例えばキズには、真珠層を形成する過程でできた天然キズと採取後の加工の過程でできる加工キズがあります。加工キズのものは避けましょう。
また真珠の巻きは光沢だけでなく強度にも関係します。巻き厚がしっかりしているものほど耐久性が高く良質とされています。
真珠のネックレスはしっかりしたメンテナンスが必要
お店で購入する最大の利点は、実際に手に取りながら自分の目で見て購入できることです。特にパールネックレスは購入後何十年も身に着けるものです。
長く使う間に、真珠を繋ぐ糸が劣化してしまうこともあります。真珠と真珠の間に隙間ができてきたら専門店でのメンテナンスが必要になります。
糸変えや珠足しなど、パールネックレス購入後も長期的なメンテナンスにしっかり対応してくれるお店で選びましょう。
パールシニアアドバイザーの在籍する店舗で選ぶ
パールシニアアドバイザーをご存じでしょうか。一般社団法人日本真珠振興会が実施している真珠検定の資格のひとつで、真珠の奥深い美しさを正しく説明する知識を有する人のみが認定される、真珠のプロです。
パールシニアアドバイザーの在籍している店舗で選べば、真珠の価値や品質について正しい知識を教えてもらいながら選ぶことができるため安心です。
真珠のネックレスを長持ちさせるためのお手入れ方法は
パールネックレスのお手入れは難しいと考えられがちですが、実は特別なことをする必要はありません。保管するときのちょっとした工夫と使用後の簡単なお手入れを続ければ、長い期間その美しさを保つことができます。
あまり神経質にならず、お手入れも楽しみながら身につけましょう。
真珠は汗や酸に弱い
真珠の主成分は炭酸カルシウムです。そのため汗や酸に弱く、1日身に着けた後にそのまま放置すると表面の光沢がなくなってしまいます。
また真珠の硬度は爪くらいです。傷をつけないためにも、尖ったものにぶつけないよう注意しましょう。
真珠の保管は乾燥や湿気に注意する
真珠は乾燥や高温多湿、日光が直接当たる場所を避けて保管しましょう。乾燥と多湿を繰り返すと真珠層に亀裂が入り、傷む原因となります。可能であれば専用のケースに入れると紫外線や照明の影響も少なくて済みます。
うっかり化粧品の瓶が倒れてパールにかかってしまった、ということのないよう、化粧品や薬品類とは離れた場所に置きましょう。
自宅での日常的なお手入れ方法は拭くこと
パールネックレスの使用後は柔らかい清潔な布で汗や手の油を拭き取りましょう。きれいに使用していても、知らず知らずのうちにヘアクリームや香水がついてしまうこともあります。
一般的にパールネックレスは糸が劣化しないように水洗いをしない方がよいとされていますが、大きく汚れてしまった場合は水洗いし、真珠の表面に水分が残らないように丁寧に乾燥させましょう。
真珠のネックレスは家族の幸せを願うあたたかい贈りもの
パールネックレスは女性の持つ優しさや美しさを引き立てるだけでなく、身に着ける人の心も輝かせてくれる、特別なジュエリーです。
大切な家族の幸せを願って、ぜひあたたかい気持ちのこもったパールネックレスを贈ってみてはいかがでしょうか。
贈る人にとっても贈られる人にとってもかけがえのない記憶として心の中に残り、柔らかく輝く真珠が連なるように、優しい愛情の絆が繋がれていくことでしょう。
神戸市と福山市にあるえり正は47年続く呉服と真珠の専門店です。パールのご購入からメンテナンスまでどんなことでもご相談ください。
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